エンジニアとして働いている人の中にはITコンサルタントへの転職を検討している方もいるのではないでしょうか。エンジニアからエンジニアへ転職する場合は、前職の経験やスキルが活かされやすいと言えます。しかしエンジニアからITコンサルタントへ転職する場合、今までの経験などをアピールするだけでは難しいでしょう。そこで今回は、ITコンサルタントに求められるポイントや上手く自分をアピールする方法などを紹介します。
ITコンサルタントになるには業務知識やITスキルが必要
企業がITコンサルタントを募集する際、転職者に求めている要素はいくつかありますが、その一つに挙げられるのが業界や業務の知識が豊富にあるという事です。ITコンサルタントの場合、システムを使って企業が抱えている課題を解決していく事が主な仕事と言えます。システムを利用するには、業界や業務に関する知識は必要不可欠になってくるため、それらの知識を持っていれば転職活動は有利に働くでしょう。ITコンサルタントの仕事内容は、エンジニアのような構築や運用をメインとする仕事内容とは異なります。そのため、業務及び事業領域に精通している人が評価されやすいとも言えるでしょう。
またITコンサルタントには、ある程度のITスキルも必要になってきます。しかし基本的には応募するITコンサルタントの仕事内容に必要とされるITスキルがあれば良いので、必ずしも特定のITスキルが求められるというわけではありません。例えば応募するITコンサルタントの仕事内容にERP導入があれば、ERP導入やアドオン開発の実績が評価されやすくなると言えます。さらにITコンサルタントの仕事のひとつにデジタルマーケティング業務がある企業ではアプリケーション開発などの経験を求められる事も多い事から、WEB系の企業からITコンサルタントになる方もいます。
エンジニアからエンジニアへの転職では、設計やプログラミングスキルなどが重要視される傾向にあります。しかしエンジニアからITコンサルタントへ転職する場合は、個人の実績や経験と応募するITコンサルタントの職種がいかにマッチングするかがポイントとなっていると言えるでしょう。
コミュニケーション能力などもITコンサルタントには必要
ITコンサルタントへの転職を希望しているのであれば、ヒアリングやプレゼンテーションなどのコミュニケーション能力は必要不可欠な要素と言えます。相手の要望などを正確に把握できるヒアリング力や様々な情報を元に分析解析した内容を顧客などに伝えるプレゼン能力など、ITコンサルタントには幅広いコミュニケーション力も必要になってきます。一般的にエンジニアの方はコミュケーションスキルが苦手な人は多いようです。しかし、相手の要求を聞いたり問題が生じた場合に解決策を提示するなどエンジニアとして働いてきた中で経験したコミュニケーションスキルをアピールすれば、ITコンサルタントへの転職も十分可能と言えるでしょう。
一方、ITコンサルタントは仕事に対するプロ意識も重要です。限られた時間の中で解決策を提示したり、常に新しい知識を習得する事などがITコンサルタントには求められてきます。そのためITコンサルタントには、指示待ちではなく自ら能動的に動き、目的を達成するために積極的に関わる意識や姿勢も必要です。技術や業界に関する知識は自ら積極的に習得する必要があり、どのような場面でも諦める事なく最後までやり抜く姿勢も大切になってきます。一見、ITコンサルタントは華やかな印象を受けている方もいますが、実際は地味な作業も少なくないため、高いプロ意識がないと続かない職種とも言えるでしょう。
自信を上手くアピールする方法
ITコンサルタントへの転職を希望するのであれば、キャリアの棚卸も重要なポイントとなってきます。その一つの手法としては、今までの経験や習得してきたスキルをプロジェクトベースで洗い出すという事です。経験してきたプロジェクトによって得られた強みやスキルを洗い出す事で自身の能力やスキルが把握しやすくなるでしょう。コンサルティング会社の多くはプロジェクト単位で仕事が進められるので、自らが経験してきたプロジェクトや得られたスキルをきちんと整理しておけば、面接などではうまく面接官にアピールしやすくなります。
また今までのキャリアを洗い出したら、経験してきたプロジェクトごとにやりがいを感じた点や反省点などを書き出す作業をしてみましょう。そうする事によって、自身が働く上で重要視している要素が理解でき、職種のミスマッチングを防ぐ事にも繋がります。
一方、自分の経験やスキルをアピールする場合は、応募するITコンサルタントの仕事内容や求められるスキルなどに合わせるよう意識しましょう。エンジニアの方は、エンジニアとして実績を積んできた事を強みにアピールしてしまう人も少なくありません。しかしITコンサルタントへ転職したいのであれば、募集している仕事内容と自身が経験してきた仕事との接点を見つけるようにすると良いでしょう。
自分をきちんとアピールできればITコンサルティングへの転職は難しくはない
エンジニアからITコンサルティングへの転職には様々なスキルが必要になってくると言えるでしょう。またコミュニケーション能力も重要であるなど、専門知識やスキルがあるだけではITコンサルティングの転職は容易ではないようです。しかし、応募先の仕事内容などを正しく理解し、今までの自身の経験をきちんと整理してアピールしていけば、ITコンサルティングへ上手く転職できる可能性は高くなるでしょう。
