研究エンジニアに求められる能力や素質

皆さんは研究を仕事にしたいと考えたことはあるでしょうか?「研究開発エンジニア」とは会社によってポジションの名前は異なりますが、ここでの「研究開発エンジニア」は企業において先端的な研究を任されているエンジニアをさします。研究開発エンジニアは研究・学問知見が必要とされる分、他のエンジニアよりも敷居が高いと言えるでしょう。しかし成長環境が欲しかったりや、キャリアアップを目指したいエンジニアの皆さんにとっては、目指すべきキャリアの一つとして考えてみる価値は大いにあると考えられます。こちらでは研究開発エンジニアに必要とされる素質についてご紹介します。

研究開発エンジニアに必要とされる能力・素質

手早くプロトタイプを開発する能力

かっちり製品開発をしてきた人にとっては、その製品やサービスの品質や保守性をしっかり考えた上で設計する人が多いのではないかと思います。

しかし研究において必要なのは、仮説の設定と仮説を証明するための検証です。プログラミングで何かを作る場合も、その仮説を検証するための手段でしかありません。つまり過度に品質を担保するよりも、いかに仮説検証を早く進めるためのプロトを作って回せるかがカギになります。

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チームや自分の立てた仮説検証のために、巷にある最新技術や、論文などの知見を活用していかに早くプロト検証できるか、という点が研究エンジニアに問われる一つの素質となります。

論文を読んで最新知見を獲得する能力

研究といっても、様々な方向性がありますが、もしあなたがアカデミックな研究をしたいのであれば、国内外の論文をある程度読む必要がでてくるでしょう。特定の分野の論文を読む際は、最低限の知識はもちろん、論文の読み方・お作法に慣れる必要があります。もし学生時代などで経験がない方は、この「論文を読む能力」が敷居になるかもしれません。

また国際学会の論文を読む場合には、英語力も必要になってきます。つまり論文を読むといっても、未経験の人にとってはそれなりのハードルが高いものなのです。それを乗り越えてでも読みたいという情熱、研究意欲が必要となります。

基礎的な数理への理解・知識

研究において必ずしも数学が必要、というわけではありませんが、ある程度の数式・理数リテラシーがあると、研究者としての可能性の幅が広がるでしょう。

もちろん、数式の内容をしっかり理解した方が良いですが、中にはお作法として数式が提示される場合もあります。数式を見つけた時に面食らったり、完全に理解しようとするのではなく、「この式が何を硫黄しているのか?」という視点で数式を見つめ直すとよいでしょう。

夢中になれる研究領域がある

研究は基本的にはある特定の分野を突き進む専門性が必要になってきます。その場合、その分野において突き詰める必要性があるため、モチベーションを維持できるかどうかがカギになってきます。

研究は孤独との戦いとも言われ、そうなった時にもマイペースに続けられるモチベーションの維持が必須となります。こうした背景もあり、「自分の研究を愛せるか」は、研究者あるいは研究エンジニアとしてとても重要な要素となるです。

研究開発エンジニアをすすめる理由

エンジニアとしてのキャリアアップのチャンスとなる

研究エンジニアは、ただプログラミングができるだけでなく、特定分野の専門知見を持っていることになります。この「専門知見を持っている」エンジニアを企業は重宝しています。他のエンジニアと差別化しやすくなり、参入障壁にもなります。

ただ「プログラムを書けるだけのエンジニア」から、市場価値的に一つ頭飛び出すための戦略として、こうした研究知見との掛け合わせも検討してみて見ることをオススメします。

同じ会社の中であっても、研究開発部署は企業の中でも重要な位置に置かれている傾向があり、もし転職に抵抗がある場合は、こうした「社内異動」から、より市場価値の高い仕事をできるチャンスを探してみても良いのでしょうか。

高年収・高待遇のポジションにつくチャンスがある

最近はAI系のエンジニアに対して年収2000〜3000万の高額提示をする企業も増えてきています。優れた専門性を持った研究エンジニアは引く手数多で、こうした「とがった」エンジニアは今後も活躍できるフィールドが増える可能性が高いです。

こうしたポジションにつくには、例えば

  • プログラミングコンテストにおいて優秀な成績を収めている
  • 未踏などに採択された経験がある
  • 国際論文などの実績がある
  • オープンソースなどへの貢献実績がある
  • 書籍の執筆経験などがある

など、秀でた実績による説得力が必要となります。

普通の働いているだけではではこうした実績を積むことは困難です。が、何か一つでも目標にして行動を起こしていれば必ずしも難しい話ではありません。

世界にはばたけるチャンスがある

研究は、誰もやったことがないことを開拓し、調べて知見を獲得していく仕事です。もしその世界での第一人者になれれば、世界中から注目される可能性があります。

発信力の高い論文で発表したり、博士号を取得するなどすると、海外の企業にも注目され、活躍の可能性が大幅に広がります。海外のエンジニア、特にGAFAクラスであれば、博士号を取得してやっと土俵に立てる、という認識を持った方が良いでしょう。



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