特許は大切と言うことは、エンジニアだけでなくても、ご存じでしょう。しかし、特許に対して、「発明をしたら出願して自分の権利を守る、他社(他人)の特許は使わない」位としか思ってないのではないでしょうか。
実は、特許は宝の山なのです。
特許調査をすることによって、エンジニアとしての知識が増えるだけでなく、ビジネス戦略作成の重要な情報を得ることができるのです。
ここでは、特許調査をすることによって得られる事をまとめてみました。
エンジニアだけでなく、誰でもビジネスプランを立てる際の参考になりますよ。
特許に書いてあること
最初に、あらためて特許にはどのようなことが書かれているのかを、大まかにまとめてみます。
わかりやすいように専門用語を使っていませんので、承知おきください。
・出願した日
・会社、発明した人
・名称、分類
・発明の内容
・従来の技術
・発明した商品などを実施する具体的な方法
改めて見てみると、特許には発明の内容以外にもいろいろな情報が書かれていることがわかるのではないでしょうか。
特許調査ではこれらから有効な情報を得ることが可能です。
特許から、他社の状況がわかる!
特許調査はいろいろなことを調べることが可能で、例えば会社名、発明の名称・分類などで調査しリスト可ができます。
ですので、情報が欲しい会社の名前で、特許の出願状況を調査すれば、その会社がどれくらい出願しているかがわかり、どんな商品(関連したものも含む)にどのくらい力を入れているかが分かります。また、出願日を調査することでいつ力あその技術に力を入れていたのか、発明者は何人いるのか、他の会社と共同して出願(開発)をしていないかなどもわかります。
次に、商品の名称(分類等)で特許がどれぐらいあるか調査してみると、どのような会社がどれくらいその分野に力を入れているのかが分かります。膨大な数の特許が出ていれば、簡単に進出できないと言う判断になるでしょう。
特許の数=技術力とは言えませんが、かなり関係は深いと考えられます。
従って、特許調査をすることによって特許数はどの程度出ているか、どこの会社がどの位出願しているか、提携できそうな会社はないかなどの目安となる情報が得られ、それがビジネス戦略策定の貴重な情報となります。
技術面での特許調査
当たり前ですが、特許調査で侵害回避以外に技術面でも多くの情報を得ることができます。
権利が切れた特許は使用可能ですから、その技術を使えば開発費の削減が可能なことは言うまでもないでしょう。
特許には、発明を具体的に実施する方法が書かれています。これは非常に参考になります。特許によっては、具体的な作り方、材料(その会社名)などが書かれています。関連する技術や評価方法なども書いてあります。
ただし、特許に書かれている技術的な情報は正しくないことが多い事は忘れないでください。権利化するための情報に特化したり、周辺の技術を網羅するための出願もあり、正しくない情報がたくさんあると考えられます。あくまでも参考程度にすべきでしょう。
このように特許は技術的な情報を得るだけでなく、ビジネス戦略作成にも有効な情報を得ることができます。
そして、特許調査は誰でもいつでもしかもコストをかけずに実施することが可能です。
難しい事は考えず、まずは特許調査を実施してみてください。