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現在は、かつてないほどの売り手市場であり、とくにエンジニアは引く手数多となっております。大手企業でも優秀なエンジニアに対して数千万円以上の年収を提示してスカウトすることも珍しいケースではなくなってきています。しかし、そんな時期だからこそ、あらためて真剣にキャリア戦略を考えた方ではよいのではないかと筆者は考えています。こちらではエンジニアがキャリア戦略を考えた方が良い理由をご紹介します。

 

現職での年収を上げる

会社は基本的には何もしないとお給料を上げてくれません。日本はあまり転職が活発ではなく終身雇用文化がしみついているため、経営者から見ると、何もしなくても社員は自分の会社に居続けてくれるのです。経営者やマネジメントは必要に駆られない限り、社員の給与の大幅に上げようとしないでしょう。労働者・エンジニアとしてその状況を打開するためには、戦略的にキャリアビジョンを立て、交渉力を高めたうえで給与交渉していかなければなりません。今後年功序列のモデルが崩壊していった場合、この考え方は一層重要んあります。

エンジニアが自分の存在価値を十分にアピールできておらず、過小評価されてしまっている例が多く見受けられます。エンジニアには自分のやりたいことに注力し、それ以外には興味を持たないという気質を持っている方が多いのです。好きなことに注力するというパワーを持っているという意味で、この点はエンジニアの良い面ではありますが、一方でそれだけになってしまい自分自身のアピールがうまくできていない方も多いのです。もし会社でエンジニアが冷遇され、給料が低い場合は、エンジニア自身の問題である可能性も高いのです。自分のキャリアビジョン・戦略を持ち、それを実現するためにも自分の仕事の価値、存在意義をしっかりアピールすることが大切です。

貴重なエンジニアの「売り手市場」をモノにする

売り手市場は、労働者・エンジニアにとっては大きなキャリアアップや年収アップのチャンスです。そんなチャンスをモノにするためには、常にチャンスが訪れたときのアクションプランを考えておくことが望ましいでしょう。キャリアビジョン・戦略を日頃から考え、転職市場を見て選択肢を常にもっておく姿勢が大切です。

転職を考えていなくても、転職サイトやエージェント等に登録することをおすすめします。転職サイトやエージェント等で常に求人情報をウォッチし、待遇やポジション、必須要件などを見ることで、転職市場のトレンドをつかむことができます。もし自分が転職したくなったときに、職務経歴書に何を書けるのか?ということを頭に入れているかどうかで、普段の仕事に向き合う姿勢も変わります。

激しいトレンドの変化を乗り越える

10年前以上主流だったソフトウェア技術で、今も主流なものはどれだけあるでしょうか?ソフトウェア開発は世界中のエンジニアがしのぎを削っているので、トレンドの入れ替わりが激しいのです。そのため、特定の技術やフレームワークを専門領域としている方にとっては、常にその技術の需要が失われてしまうリスクを把握しておかなければなりません。人生100年時代となった昨今において、一つの技術・領域だけで一生食べていくことはほとんど不可能に近いことでしょう。

ダーウィンの言葉を借りるのであれば

生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。

この言葉はエンジニアにもあてはまるのです。自分の置かれてる環境と将来の変化を冷静に分析し、最新トレンドにキャッチアップできるかどうかも、これから生き延びるエンジニアに問われる資質です。

 

将来を見越して自分のニーズを考える

労働市場も、一つの市場であり、需要と供給によって取引が成り立っています。ニーズのある人材に対しては好待遇でオファーが来たりしますが、ニーズのない人材は低い給料でも雇ってもらえなかったりもします。今後AIによって仕事が奪われていく中で、ニーズのある人材とニーズのない人材の二極化が進むことでしょう。今は食えていても、明日食えなくなるといったことが今後は大いに発生し得るのです。そのような事態を避けるためにも将来を見越したキャリア戦略が必要となるでしょう。

自分に対するニーズの考え方のヒントとして、自分が何者なのか、を人に説明できるくらい明らかにすることをおすすめします。自分はSEなのか、プログラマーなのか。プロジェクトマネージャーなのか。特に外資系企業に転職したい場合、共通認識を持てるポジションJob Description(職務内容)の考え方が大切です。そのために今の自分が何者で、職務が何なのかを客観的に説明できるようにしなければなりません。

いかがでしょう。もし少しでも思い立ったら、転職サイトやエージェントに登録してみることをおすすめします。今いる会社からだけでは十分な選択肢を知り得ません。ほとんどの転職サイトやエージェントは無料で使えますので、転職の意志がなくても気軽に登録してみることをおすすめします。

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